「医者いらずの老い方」 石川恭三著
心臓病学の権威であり、医者人生50年の著者が教える“良い老い方”のヒント集。
例えば、何事も良いことに軸足を置き、楽観的に考えるクセをつけること。年を取り、目は白内障もなくよく見えるが、耳が遠くなったとする。悲観的なものの考え方をする人は、「目は大丈夫だが耳が遠くて困る」と言う。一方、楽観的な人は「耳は遠いが目はよく見えて助かる」と言うだろう。
産業医科大学の研究グループが4000人を対象に7年間にわたる調査をしたところ、年齢・喫煙・疾患などの条件が同じでも、「自分は健康ではない」と思っていた人の死亡率は、「自分は健康だ」と思っていた人の2倍も高い結果になったという。
心身ともに健康なままで、上手に年を取りたいものだ。
(河出書房新社 760円+税)