ワインの世界にどっぷり溺れる大特集
「じいちゃんが語るワインの話 ブドウの年代記」フレッド・ベルナール著、田中裕子訳
世の中にあまたあるアルコールのなかでも、ワインほど語るネタが尽きないものはない。ブドウが育つ土壌や気候の影響、さまざまなブドウの品種、醸造方法の秘密、製造年によって変化する味わいや香り、食事との相性、おいしく飲むための保存法などなど。そこで今回はワインの世界を思う存分探索できる“ワイン本”を4冊ご紹介!
フランス・ブルゴーニュ地方といえば、世界有数のワインの故郷。ワインマニアなら、一度は訪れてみたい憧れの場所だろう。ワイナリーを直接訪ねて、生産者とワインについて語りながら飲み明かせたら、なんとも素晴らしい時間になることは間違いない。そんな夢のような体験気分になれそうなのが、イラストたっぷりのこの本。
曽祖父と祖父が経営するワイナリーのワインカーブが幼い頃の遊び場だったというフランスのマンガ家が、祖父のワイン語りを美しいイラストと共にまとめたコミックエッセーだ。
なにせ語り手は、フランス・ブルゴーニュ地方のサビニー村でワイン醸造一筋に生きてきた90歳の祖父だ。ここ1世紀のワインがたどってきた歴史が彼の人生と共に展開していく。