「心の病、初めが肝心」水野雅文著
日本における精神疾患の生涯有病率はおよそ25%。つまり4人に1人が人生で1度は心の病にかかる計算になる。本書では、抗うつ薬が必要な本格的な病になる前に、早期に症状を改善するためのマニュアルを紹介。
例えば、この1週間で寝つきが悪くなったり、朝の目覚めがいつもより早すぎることが続いていたら要注意。精神疾患の早期症状の代表は「睡眠障害」だからだ。これを放置しているとうつ症状が悪化する恐れがあるのだが、だからといってすぐに睡眠薬に頼ると依存性が高くなる。まずは寝室に静かな音楽を流したりアイマスクを使うなど、睡眠環境を変えることから試してみるといい。
他にも、過食、物忘れの増加、読書に集中できない、緊張しやすくなったなど、心の病の早期症状と改善法を解説していく。
(朝日新聞出版 760円+税)