「老いの作法」菊池和子著
現在81歳の著者は元体育教師で、健康に直結する動き方を追求した「きくち体操」の創設者。本書は“コロッと死ぬ”ために自身が日々していることを紹介する「老い支度」の手引だ。
例えば、少しずつでも体を動かして筋力を維持すること。70~80代になると体の衰えは急速に進み、「できないこと」が増えて心も衰えてくる。しかし、筋肉を鍛えながら根性で「できないこと」を減らす努力をしていると、気力が満ちて“死ぬまで元気”が可能になる。
一方、宝石や洋服、食器類など、高価だからとしまっておいたものはどんどん使うようにするのがオススメだという。物への執着心をなくすことは死と向き合うことにもつながり、納得して死を迎えることに役立つはずだ。(宝島社 1100円+税)