シンプル生活術を学ぶ編
「必要十分生活」たっく著
画面操作だけで投資も売買もできる、スイッチを押すだけで掃除も洗濯もできる。便利な時代だが、便利になればなるほどモノは増え、ゴミもストレスも増える。ここらでちょっと方向転換。シンプルな生活を目指してみよう。
特に仕事の環境をシンプルにしたいという人にオススメしたいのが「必要十分生活」(たっく著 大和書房 1200円+税)だ。必要にして十分なモノだけを残すノウハウが紹介されている。
今まで片づけや収納の本を読んで実践してみたがうまくいかなかったという人は多いだろう。それは自分のライフスタイルに合わなかったからなのだ。まず、自分のライフスタイルに合わせた自分なりのルールをつくる。そして試行錯誤を繰り返す。これが第一歩である。
著者は机の上を片づけるため不要なものを一掃した。筆記具は万年筆1本、ボールペン1本あれば十分。だからペン立ては要らない。使う頻度が1日1回以内の文房具は引き出しにしまう。携帯の充電器も1日1回充電すればすむからしまう。
机の上でいちばん場所をとるのが書類だ。しかも、時々雪崩を起こして甚大な被害を与える。後で必要になるかもしれないから、とっておくという行動パターンが乱雑さの元凶。本当に必要なものなら社内共有のキャビネットなどに保管すべきで、個人の机に保管する必要はない。一定の量だけを保管してどんどん捨てる。必要なのは、いざとなったら「その資料は、古いので捨てちゃいました」と言う度胸なのだ。