「戸籍のない日本人」秋山千佳著

公開日: 更新日:

 国内に推定で数万人いるといわれる「無戸籍者」問題に迫るリポート。

 無戸籍者が生まれる最大の要因は「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定する」というDNA鑑定などなかった時代の法律による。夫の家庭内暴力やストーカー行為から逃げ出し、離婚が難航している女性が、新しいパートナーとの子を出産すると、自動的に前夫の子とされてしまうため、出生届が出せないのだ。

 高校時代から、パスポート発給を求め、行政や国会議員に直談判を繰り返しながらはね返されているクミさん(仮名)や、無戸籍のまま出産して「無戸籍2世」を育てるゆきなさん(同)ら当事者の苦悩を紹介しながら、問題解決の道を考える。

(双葉社 850円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    生島ヒロシが“一発アウト”なら「パーソナリティー一斉退場」の声も…“不適切画像”送信降板とTBSラジオの現状

  2. 2

    東野幸治とハライチが春の番組改編で大ピンチ…松本人志、中居正広のスキャンダルでトバッチリ

  3. 3

    『いままでありがとうございました』

  4. 4

    カンニング竹山がフジテレビ関与の疑惑を否定も…落語家・立川雲水が「後輩が女を20人集めて…」と暴露

  5. 5

    フジテレビ日枝久相談役に「超老害」批判…局内部の者が見てきた数々のエピソード

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 8

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  4. 9

    フジテレビ問題が小池都政に飛び火! 東京都には数々の「日枝案件」…都議会で追及の的に

  5. 10

    フジテレビは日枝久氏を切れないのか? 取締役会で「辞任」に言及なし、トップ居座り決定