「仏罰を」とまで批判された公明党の欺瞞を鋭く指摘
「『自民党“公明派”』15年目の大罪」古川利明著 第三書館
戦争法案反対を訴えて国会を取り囲んだ人たちが掲げたプラカードに、
「自民党に体罰を 公明党に仏罰を」
とあった。その通りだと思ったが、自民党と同じか、あるいは、それ以上に公明党の罪は深い。
公明党とその支持団体の創価学会を長くウオッチしてきた著者はまず昨年7月、集団的自衛権行使容認の閣議決定を先送りさせようとしていた公明党に放った飯島勲(内閣官房参与)の脅しを紹介する。
公明党のホームページに公明党と創価学会の関係が載っていて、いつも「政教一致」が問題になるが、それをまた取り上げてもいいんだよ、という意味の発言である。
また元公明党委員長の矢野絢也は、1989年に起こった「1億7000万円入り金庫放置事件」の際に国税の調査が創価学会本体に入った時、その対応に大変だったと告白した。
党の常任顧問となっていた矢野は、創価学会副会長で弁護士だった八尋頼雄と共に対処することになり、「池田大作の秘書集団である第一庶務には(国税の調査を)入れさせない」「宗教法人の公益会計部門には絶対に立ち入りさせない」「会員の財務リストは提供しない」「池田大作の公私混同問題に立ち入らせない」「学会所有の美術館には触れさせない」など、国税当局から守るべき「6項目」が八尋から列挙されたので、それを実現させるべく、奔走したという。