「山の近くで愉快にくらす」北尾トロ著
3年前に長野県松本市に移住して狩猟免許や猟銃等所持許可を取ったものの、いまだに猟果ゼロの著者。地元のイベントで、害獣駆除された鹿の皮を利用した鹿太鼓づくりを体験したり、シシカバブならぬシカカバブをごちそうになったりして、けっこう生活を楽しんでいる。狩猟解禁日の猟友会のメンバーとため池に猟に行く。引き金を引いたら狙ったバンの首がカクッと落ちた。やった!自分で羽をむしり、解体して炭焼きにして食べた。人にもらったヤマドリの鍋のほうがうまかった。娘は「2羽目はバンじゃなく、鴨にして!」。
突然、野菜づくりを始めるなど、何かに目覚めた新米猟師の愉快な日々。
(信濃毎日新聞社 1500円+税)