「文明開化 灯台一直線!」土橋章宏著

公開日: 更新日:

 明治2年、丈太郎は土木技師のブラントンの通訳として船で長崎に向かう。ブラントンは、欧米各国と8カ所の灯台の整備を約束した政府が、洋式灯台の技術を導入するために招聘したお雇い外国人第1号だった。長崎に着いたブラントンは、さっそく港の沖に浮かぶ伊王島に最新式の灯台を建設する準備に取り掛かる。ある日、友人のアーネスト・サトウが一人の老人を連れて仕事場を訪ねてくる。日本人を見下していたブラントンだが、その老人田中久重が作ったからくり人形の精巧さに舌を巻く。おまけに田中はブラントンの設計図を見ただけで、その仕組みや原理をひと目で理解していた。

 3人が言葉や文化の壁を乗り越え灯台を造り上げていく姿を描く歴史エンターテインメント。(筑摩書房 680円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も