「幸腹な百貨店」秋川滝美著
湊町にある堀内百貨店は、流通大手の五代グループ中部事業本部長の高橋伝治が管理していたが、郊外の大型ショッピングセンターに客を取られ、閉鎖の危機に。5階フロア長の花村瑠衣が高橋に、聖域に手をつけるしかないと言う。地下の飲食部門は唯一、安定した売り上げを残していたが、そこも客足が落ちている。高橋は行列ができるほど人気のおにぎり屋「米よし」に出店を持ちかけたが失敗。次に目をつけたのが商店街の「おかず屋はる」。ところが、そこのおにぎりの味は「米よし」と同じだった。その店主のはるは、「米よし」の店主の母親だったのだ!
さびれた百貨店の生き残りにかけるスタッフの奮戦記。(講談社 1300円+税)