「なぜペニスはそんな形なのか」ジェシー・ベリング著、鈴木光太郎訳
ヒトのペニスは他の霊長類に比べて異様に大きいのだそうだ。これは、自分が父親になる確率を最大にするためらしい。膣の届きにくい部分に精液を残すのに有利になるだけでなく、膣を満たして膨らませることで、他の男の残した精液を置換しやすくするという「精液置換説」がある。ヒトは一夫一妻の種だと思われているが、二足歩行するようになって以降、浮気をするのが一般的だったらしい。二卵性双生児の父親が2人いるという例もある。ペニスの亀頭冠の形も他の男の精液をかきだすための装置だそうだ。(表題作)
他に「足フェチ――ポドフィリア入門」など、人間の本性を科学的に説明してくれる33編のエッセー。(化学同人 2500円+税)