「甲子園という病」氏原英明著

公開日: 更新日:

 今夏も熱戦が続いた甲子園。メディアは晴れの舞台で力を尽くす球児たちの姿を感動物語として書きたてるが、メジャーリーグのスカウトたちは、甲子園をとりまく環境を「児童虐待」と表現しているという。本書は、勝利至上主義の加速で多くの球児たちの未来を潰し続けてきた甲子園の裏の現実を伝えるスポーツ・ノンフィクション。

 2013年夏の2回戦、それまでの連投がたたり、山なりのボールしか投げられずに降板した木更津総合のエース・千葉貴央選手や、選手に無理を強いた選手起用を反省してチームづくりを一新して17年に春夏連続出場を果たした盛岡大学付属の関口清治監督など多くの関係者を取材。その実態を明らかにしながら、甲子園改革のためにすべきことを提言する。

(新潮社 720円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭