「私を殺さないで」浜口倫太郎著

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 経営していたIT企業を追い出され、酒におぼれる日々を過ごしていた宗近は、思い立って中学まで過ごした奈良に向かう。奈良で再会した親友・俊平は、父親の後を継ぎ獣医になっていた。

 バツイチの俊平の家に転がり込んだ宗近は、行方不明の猫の捜索を頼まれる。俊平の動物病院に出入りする中学生・颯太の同級生の家に空き巣が入り、三毛猫のミドリだけが持ち去られたのだという。渋々引き受けた宗近だが、俊平の元にミドリの惨殺写真が届き、事態は一変。犯人はメールで、さらなるペット誘拐の犯行を予告してくる。一方で、俊平の病院でもスタッフのミスで逃げ出した犬が交通事故で死ぬというトラブルが起きてしまう。

 ペット社会の現状とともに描くミステリー長編。

 (徳間書店 790円+税)

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