「誘拐遊戯」知念実希人著
都内で女子高生誘拐事件が発生し、楓ら警視庁の特殊班は被害者宅に急行する。犯人がゲームマスターと名乗ったと知り、楓らは戦慄する。4年前、同じ名前を名乗る犯人による女子中学生誘拐事件が起きた。被害者は遺体で見つかり、犯人の桃井は、事件の1年後に自殺していたことが分かったからだ。
再び被害者の自宅に電話をかけてきたゲームマスターは、元特殊班の刑事・上原を捜査に参加させるよう要求してくる。女子中学生の死に責任を感じ、4年前に警察を辞めた上原は、楓に呼び出され被害者宅へ。犯人からの電話に応対した上原は、4年前の犯人は桃井ではなく、今も生きていたことを知る。
犯人と上原の緊迫の攻防を描く長編ミステリー。
(実業之日本社 720円+税)