「美肌、太らない、老けないは食べ方が9割」赤石定典、島本友希子著

公開日: 更新日:

 あらゆる不調を予防・改善して健康を支えてくれるのは、何といっても栄養素だ。本書では、東京慈恵会医科大学付属病院の栄養部に所属する管理栄養士が、悩み別の栄養の取り方や食べ合わせを解説している。

 肌のシミやシワの対策は女性だけのものではなく、多くの人と接するビジネスマンにとっても大切なこと。シミの原因となるメラニンの生成を防ぎ、できてしまったメラニンも無色化してシミを薄くする働きを持つのがビタミンCだが、これを多く含むかんきつ類や緑黄色野菜が不足している現代人は多い。また、乾燥やコラーゲンの減少が進むと、シワやタルミが目立ってくる。

 しかしこれらの肌トラブルも栄養素を知っていれば、居酒屋メニューでも改善が期待できる。例えば、レモンサワーと鶏皮串の組み合わせを注文してみよう。

 メラニンに効果を発揮するビタミンCは、体内でコラーゲンの生成を助ける働きも持つ。そして、鶏皮自体がコラーゲンの宝庫。これを知っていれば、ビールと砂肝を食べている同僚よりも、自然と若々しい肌が手に入るというわけだ。

 生活習慣病の予防には、血液をサラサラにしてくれるビタミンEや、傷ついた血管を修復するルチン、そして血管を広げてくれるカカオポリフェノールなどを取りたい。家で晩酌するならビタミンEの多いアーモンドをつまみに、飲み会の締めはルチンの宝庫のそばを、そして間食にはスナック菓子やまんじゅうなどではなくカカオポリフェノールたっぷりのチョコレートを選べば、おのずと健康が近づいてくるはずだ。

 美肌や血管、疲れなどに効果を発揮する献立例も紹介。栄養素を味方につけることが健康長寿の近道だ。

(PHP研究所 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇