「エンペラー・ファイル」徳本栄一郎著

公開日: 更新日:

 ジャーナリストである著者は、「ニューズウィーク」特派員として昭和天皇との単独インタビューに成功したクリッシャーから、昭和天皇の通訳を務めた真崎秀樹のインタビューの録音テープを受け取った。著者は真崎テープで、社交辞令のような会話を延々と聞かされることを覚悟したが、その内容は驚くべきものだった。

 昭和天皇は謁見(えっけん)した海外の要人とかなり生々しい政治的会話をしていた。

 英国の情報機関に関わる人物とインドネシアの共産化阻止について話すなど、まるで情報機関の幹部のインテリジェンス・ブリーフィングのようだった。

 3代の「象徴天皇」が情報を集め、受け継いでいった独自の「立憲君主像」の真実に迫る。

(文藝春秋 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  5. 5

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  1. 6

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  2. 7

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  3. 8

    芳根京子《昭和新婚ラブコメ》はトップクラスの高評価!「話題性」「考察」なしの“スローなドラマ”が人気の背景

  4. 9

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 10

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ