「エンペラー・ファイル」徳本栄一郎著

公開日: 更新日:

 ジャーナリストである著者は、「ニューズウィーク」特派員として昭和天皇との単独インタビューに成功したクリッシャーから、昭和天皇の通訳を務めた真崎秀樹のインタビューの録音テープを受け取った。著者は真崎テープで、社交辞令のような会話を延々と聞かされることを覚悟したが、その内容は驚くべきものだった。

 昭和天皇は謁見(えっけん)した海外の要人とかなり生々しい政治的会話をしていた。

 英国の情報機関に関わる人物とインドネシアの共産化阻止について話すなど、まるで情報機関の幹部のインテリジェンス・ブリーフィングのようだった。

 3代の「象徴天皇」が情報を集め、受け継いでいった独自の「立憲君主像」の真実に迫る。

(文藝春秋 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭