「侍女の物語」 マーガレット・アトウッド著・斎藤英治訳

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生殖管理

 ノーベル文学賞候補としてよく名前が挙がるカナダの作家が1985年に発表した作品。

 舞台は米国のキリスト教原理主義一派がクーデターで政権を奪取し、創建した全体主義国家、ギレアデ共和国。出生率の著しい低減に危機感を募らせた政府は、すべての女性から仕事と財産を没収。妊娠可能な女性たちを「侍女」としてエリート層の男性に派遣する。侍女たちは有用な「国家資源」として保護され、ひたすら出産の道具と化していく。侍女のオブフレッドの一人語りにより明らかになるのは、徹底されたメディア管理、人種・女性差別をはじめとするおぞましいまでの管理社会の姿だ。

 2017年にはTVドラマ化され、再び話題となっている。また昨年、30年ぶりに続編の「The Testaments」が発表された。こちらも楽しみ。

(早川書房 1200円+税)

【連載】名作でよむ破綻した近未来

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