<36>最近、四桁の数字にふれたばかり
「だ、誰?」
杏野は慌てて瞼を拭うと周囲を見回した。しかし人の気配はまるでない。
「驚くのは無理もない。俺はお前の中にいる」
また声がした。耳からというより頭の中で響いているような感じがした。
いや、正確には声ではない。言葉が聞こえてくるわけではない…
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