「邦人奪還」伊藤祐靖著
首相官邸に米国から重大な情報が提供された。クーデターを起こした可能性がある北朝鮮軍部がミサイル発射を企て、その発射基地の近くに日本人拉致被害者6人が住んでいる施設があるという。
米国がピンポイント攻撃を考えているため、手代木官房長官は、内閣法制局長官に、邦人救出の枠組みで6人を救出できないか尋ねた。
それには北朝鮮による秩序の回復と同意が必要だが、どちらも現状では望めない。
海原外務大臣は米国の特殊部隊による救出を考えるが、手代木は自衛隊による救出を主張。だが、海原はそれは事実上自衛隊の海外派兵になると反対する。
元自衛隊特殊部隊員が描く迫真のドラマ。
(新潮社 1600円+税)