「日米戦争同盟」吉田敏浩著

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 2015年、安倍政権が強行成立させた国際平和支援法や重要影響事態安全確保法により、自衛隊は米軍への兵たん支援が可能になり、世界中どこにでも出動できるようになった。例えば共同訓練中に、北朝鮮側と偶発的な軍事衝突が起き、米軍が攻撃された場合、自衛隊も参戦することになり、日本も戦争の当事国となる。01年の米軍のアフガニスタン戦争と、03年のイラク戦争では、自衛隊は米軍に兵たん支援を行っている。日本人には自覚はないが、アフガニスタンやイラクの人々から見れば、日本はアメリカの戦争に加担しているのである。

 平和支援法では、自衛隊だけでは十分な軍事支援ができないときは民間企業にも協力を依頼することが規定されているのだ。 

 日米同盟とは日米軍事同盟に他ならぬことを告発するドキュメント。

(河出書房新社 1700円+税)

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