「ストレイドッグス」樋口明雄著
昭和40年、米軍岩国基地の近くで育った高1のアキラは、上級生に袋叩きに遭っているところを転校生のジンに助けられる。やがて、いじめられっ子のノンタも加わり3人で行動を共にするようになる。アキラの母親・昌代は、米兵相手のバーを営む。アキラの父親も米兵のようだが詳しくは知らない。
ある日、アキラは米兵が飲み代として置いていった拳銃を見つける。昌代の愛人のヤクザ・清作に山に連れ出されたアキラは、拳銃の撃ち方を教わる。山からの眺めを気に入ったアキラはジンとノンタを誘う。3人は、30年後の同じ日にここに再び集まろうと約束する。そんな中、清作が敵対するヤクザに殺され、昌代も巻き込まれ死んでしまう。
警官とヤクザ、それぞれの道を歩んだ3人の若者を描くハードボイルド。
(祥伝社 979円)