<1>15年ぶりに学生時代のマドンナと再会
第一章 余命宣告
桃地政念は男子トイレで歯を磨いていた。
血がにじむほど。
十五年ぶりに学生時代のマドンナと会う。つい五分前に電話が鳴ったのだ。
「私、高浜彩子。いま本庁なの。会える?」
突然の訪問だった。彩子はいま、霞が関の中央合同庁舎三号…
この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。
(残り1,140文字/全文1,280文字)
【ログインしていただくと記事中の広告が非表示になります】