「嗤う淑女二人」中山七里著
高級ホテルの宴会場で開かれた中学の同窓会で、国会議員の日坂が「乾杯!」と言ってグラスをあおった。その直後、全員が床に倒れ、苦しみもだえる。ワインに入れられた毒で17人が死亡する。その日、宴会場には3人のはずの女性従業員が4人おり、防犯カメラに映っていたのは、連続殺人事件を起こして医療刑務所から脱走した有働さゆりだった。
さらに、戸狩温泉に向かうツアーバスに置かれたバッグが爆発する事件が発生し、26人が死亡する。それも有働さゆりによる犯行と目された。だが、その陰にはさらに恐ろしい女がいたのだ。
捜査本部は犯行現場で見つかった謎の番号札に注目するが……。
(実業之日本社 1760円)