「しらいのりこの 絶品!ご飯のおとも101」しらいのりこ著

公開日: 更新日:

 ステイホームが続き、自炊する人が増えたというが、誰にだって、疲れてキッチンに立ちたくない日や、お腹が減りすぎて、今すぐ何かを口にしたい日もある。

 そんなとき、冷蔵庫にこれさえあれば、お腹いっぱいのご飯が食べられる、あれば安心の「ご飯のおとも」レシピ集。

 まずは基本の「さけフレーク」。ひと手間かけフライパンで蒸し焼きして作れば「ふんわりとやさしく、しっとりとなめらかな」食感に仕上がるという。そこまでの手間が惜しい人には、電子レンジで作る方法も伝授。

 基本の「さけフレーク」にすりおろしたレモンの皮と果汁を加えれば「レモンさけフレーク」、練りわさびなら「わさびさけフレーク」になる。アイデア次第で我が家のオリジナルもできそうだ。

 海苔の佃煮も余った焼き海苔で手作り。バター風味を加えてほんのり洋風テイストにするなど、市販品にはない味付けで、食べてみたい欲をそそる。

「かきの辛煮」など、酒のつまみになりそうなものから、魚介や肉を使ったガッツリ系、さらに、余った漬物や野菜を刻んで納豆に混ぜる著者の出身地・新潟県の郷土料理「きりざい」や、「パクチーのしょうゆ漬け」など熱を使わずに材料を切って混ぜるだけのものまで、一つ一つ試していけば食べ飽きることもない。

 調理時間もかかっても10分、ほとんどが数分で完成するものばかり。中には揚げ玉などの材料を混ぜるだけ、調理時間わずか1分の「天丼ふりかけ」なる究極の「おとも」まである。

 ご飯のおともは「そのためにわざわざ材料を買ってくるのではなく、家にある余った材料でつくるのがベスト」だと著者はいうが、どれもこれも、このために材料を揃え、作り置きしておきたいものばかりだ。

(NHK出版 1430円)

【連載】発掘おもしろ図鑑

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…