「JA全農広報部さんにきいた 世界一おいしい野菜の食べ方」JA全農広報部監修
物価高騰のさなか、例にもれず野菜も高すぎる。かつては、買ったはいいものの食べるのを忘れ、冷蔵庫の中で葉物野菜がシナシナに、なんてこともあった。しかしこう値上がりしては、どんな野菜も無駄にすることなくおいしく食べなければならない。
そんな今にぴったりの本を見つけた。“野菜のプロ”が集まるJA全農の監修で、さまざまな野菜の選び方や保存方法、そしてちょっとひと工夫したおいしいレシピがまとめられている。
さっそくスーパーで野菜を厳選してきた。例えば、薬味に欠かせない長ねぎ。青い部分と白い部分の境目が締まっていて、青い部分に白い粉が吹いているものが新鮮ないい長ねぎらしい。自宅では新聞紙に包んで野菜室に保存。ポリ袋に入れたままで保存するより長持ちした。みじん切りにして薬味にするだけでなく、半分から3分の1に長く切って油でこんがりと焼き、焼き肉のたれをつけて食べるというレシピも実践してみた。これが甘くてトロリとして、ご飯が進む一品になった。
春菊も買ってみた。茎が太過ぎず、また葉が長すぎないものがいいそうだ。そのまま野菜室で保存してもいいが、湿らせたキッチンペーパーで包んで冷蔵室で保存というのをやってみた。こちらの方がしゃっきりとしたまま長持ちしたぞ。春菊といえば鍋の具材に最適だが、さっと茹でた春菊に醤油、さいの目に切ったクリームチーズ、そしてワサビを和えるという変わり種のレシピが紹介されている。春菊の風味とクリームチーズのコクがマッチし、ワサビがアクセントとなって、酒のつまみにぴったりだった。
本書は物価高騰と闘うための心強い味方になりそうだ。 <浩>
(KADOKAWA 1540円)