「『買い方』を変えたら、人生変わった!」ひぐちさとこ著
値上げラッシュが続く昨今。節約せねばと家計を見直してふと気づいたのが自分の買い物の下手さ加減。“買ったけど使っていない物”が意外と多いのだ。これでは金を捨てているようなものではないか! そんなときに役立ったのが、「買い方のコツ」を教えてくれる本書だ。
例えば、今の時季は新しいセーターを買いたくなるが、一方で去年買ってほとんど着ていないセーターもある。当時は気に入って買ったはずだが、手持ちのパンツやコートと合わせにくく、タンスの肥やしになっている。
本書では、無駄にならない服の選び方のポイントを、「前年に頻繁に着て毛玉ができてしまった服の上位互換」としている。この服の条件を明確にすれば、“買ったけどしっくりこなくて着ない”という失敗を防ぐことができるわけだ。
さっそくタンスを見てみると、一番ボロになっているのは数年前に8000円ほどで買ったグレーで薄手のタートルネックセーターだった。そこで今年は、グレーで柄がなく、薄手のウールで手持ちのパンツに合わせやすい1万円程度のセーターを購入。実はVネックのセーターと迷ったが、「条件から外れていたら買わないことが最大のポイント」という本書の教えに従い、我慢した。結果、おニューのセーターはタンスにしまわれる暇もなく大活躍している。
出張先で無駄な土産を買ってしまう癖には、「帰宅後すぐに土産をスマホで撮影しておく」というアイデアがかなり効いた。後から写真で見てみると、「何でこんなもの買ったんだ……」と冷静になり、次の出張では消えものの菓子を買う程度でとどめることができたぞ。
買い方を変えて、無駄な出費を減らそう! <浩>
(大和出版 1540円)