「MUSICA TEAに教わる 紅茶の楽しみ方」MUSICA TEA監修
食事の後や仕事の合間に飲むものといえば、長年コーヒー一択。しかし、某刑事ドラマシリーズの主人公が紅茶をいれるシーンを見るにつけ、興味を引かれていた。そこで手に取ったのが、創業70年の老舗紅茶専門店がおいしい紅茶のいろはを教えてくれるという本書だ。
量販店で茶葉とティーポットを買ってきて、さっそくやってみた。
ちょうど魔法瓶にお湯があったが、くみたての水を沸騰させたものをすぐに使うのがよいとのこと。長時間経っていたり再沸騰させたお湯は酸素が少なく、茶葉本来の香りと味が抽出されにくいそうだ。
水が沸騰したら、まずはティーポットとカップを温めるために一度注いで捨てる。次にティーポットに8グラムの茶葉を入れ、沸騰したてのお湯を360ミリリットル注ぐ。紅茶の本場イギリスには「ポットをケトルに持っていけ」ということわざがあるほど、沸かしたてのお湯を使うのがおいしい紅茶をいれるコツだというので、すぐさま注いだ。ポットに蓋をしたら、ティーコジーと呼ばれる保温カバーをかけ、成分が抽出されるまで5分待つ。そんな専門用具はなかったので、タオルをかけて代用してみた。
こうしていれた紅茶は、香りが驚くほど華やかで、喉越しの良い渋みが心地よい。紅茶がこんなにうまいとは!
本書には、ミルクティーやアイスティーのいれ方、茶葉の産地ごとの特徴なども解説されている。
百貨店などに紅茶の専門店があるが、今はネットでも購入できる便利な時代。栽培地の標高によって味も香りも異なるというスリランカの茶葉をいくつか注文してみた。もっといいティーポットや専門用具も揃えたくなってきた。これから紅茶が趣味になりそうだ! 〈浩〉
(KADOKAWA1760円)