「インドの正体」伊藤融著
「インドの正体」伊藤融著
安倍元首相は、インドの重要性を早くから説き、インドが将来、日米同盟を超えるパートナーになりうるとまで予言。岸田首相も昨年、日印首脳会議で5兆円ものインドへの投資目標を掲げ、民間企業にもインドへの進出を促した。
しかし、インドは日本を含め西側のどの国とも同盟を結ぶことはなく、G7やクアッドの西側陣営の首脳会談に出たかと思えば、BRICSや上海協力機構などロシア、中国を含む枠組みにも積極的に関わり、ウクライナ侵攻でも中立を貫いている。
インドは、外交・安全保障について本当に日本の重要なパートナーとなりうるのか。専門家が現代インドが抱える負の部分を明らかにしながら、そんな「厄介な国」との付き合い方を考察する国際関係テキスト。
(中央公論新社 902円)