「松本・江の島殺人事件」梓林太郎著
「松本・江の島殺人事件」梓林太郎著
高校時代の友人らと上高地に向かった椿が宿泊先の横尾山荘から消え、山岳救助隊が出動する。しかし、椿は見つからない。翌朝、山荘前に建てられたテントの中で登山者の他殺体が見つかる。被害者は森林事務所に勤務する戸倉と判明。山荘の厨房から持ち出された包丁で刺されたようだ。刑事の道原らは、椿が戸倉を殺したのではないかと疑い捜査に乗り出す。
そんな中、署に中学校の教頭・寺石が不倫をしていると密告が入る。道原らは寺石の不倫相手が椿だと知る。椿から横浜に住む親友の早苗に連絡が入る。しかし、張り込む道原らの存在に気づいた椿は現れない。さらに寺石も松本から姿を消す。
松本と江の島、さらに博多、札幌へと事件を追って道原の捜査が続くトラベルミステリー。
(光文社 990円)