「男の教科書 危機から身を守る108のスキル」ブレット・マッケイほか著、茂木作太郎訳

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「男の教科書 危機から身を守る108のスキル」ブレット・マッケイほか著、茂木作太郎訳

 スキルとは、身についていたものの必要なかった場合より、必要なのに身についていなかったときの方が圧倒的に残念なもの。それが危機的状況ならなおのことだ。本書では、男性の役割を冒険者や戦士、紳士など6つに分類し、身につけておいて損はないさまざまなスキルを解説している。

 例えば、戦士の章にある結束バンドで縛られたときに逃れるためのスキル。普通のサラリーマンに必要ないだろうと思ったが、物騒な世の中だ。手軽に手に入る結束バンドは、強盗などが一般市民を拘束する場合にも多く使われているという。

 さっそく100均で買ってきた結束バンドで手を縛り実践してみた。まず、縛られるときに手の甲を上に向けて拳をきつく握るのがポイント。手首が太くなり、敵が目を離したすきにすり抜けやすくなるという。なるほど、拳を開いて手のひらを合わせるように動かしたら、きつくはあるもののジワジワと抜けてくる。親指が抜けるところまできたら、あとはスルリと脱出に成功した。

 しかし、最初から手のひらを合わせた状態で縛られたらこの方法は使えない。そこで役立つのが結束バンドを切断するスキル。結束バンドの先端を歯でくわえてさらにきつく縛り、ロック部分が手と手の間に来るよう調節する。次に手を頭の後ろまで上げ、腹部に向かって素早く振り下ろし、このとき肘を開くようにする。おぉ! 簡単にロックが外れた! 一生使わないかもしれないが、知っておけばよかったと後悔するよりマシだ。

 暴走車から飛び降りる、イカダを作るなどのワイルドなスキルから、紳士が知っておきたい女性のためのドアの開け方まで多彩なスキルが満載。男らしさを極めてみるか。 〈浩〉

(並木書房 1760円)

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