「葬送のお仕事」井上理津子著
「葬送のお仕事」井上理津子著
葬儀社に勤める荒瀬恵人は、高校2年のときの祖父の葬儀をきっかけにこの仕事に興味を持った。「やさしいおじいちゃん」という側面しか知らなかったが、葬式に100人もの会葬者が来て、祖父が仕事もできて人に好かれていたことを知った。
温かい葬儀に心をひかれて、高校卒業後に葬儀社の就職試験を受けたが不合格。ほかの会社に就職したが、テレビで葬儀の専門学校があることを知り入学、1級葬祭ディレクターの資格を取る。インターンシップで遺体に触れて、その人の生きた人生の重さを実感した。
また、香川県丸亀市では友引の日に火葬するときは棺に「友引人形」を入れる風習があることなどを知り、葬送文化に関心を持つ。
ほかに火葬場スタッフのインタビューなど、葬送に関するさまざまな疑問に答える一冊。
(解放出版社 1980円)