「霜月記」砂原浩太朗著

公開日: 更新日:

「霜月記」砂原浩太朗著

 神山城下で町奉行を務める草壁藤右衛門が突然失踪した。

 翌日、草壁家に城から使いが来て、「かねての願い通り、嫡子総次郎の家督およびお役目相続の儀、差し赦すものなり」と伝えた。18歳の総次郎は隠居している祖父の左太夫に相談するが、「そなたが町奉行になるしかあるまいよ」と諭されてやむなく町奉行の任に就く。

 ある日、総次郎は影山道場の影山哲斎にある骸(むくろ)の傷口を見てほしいと頼んだ。その骸のかたわらには父の持っている根付けと似たものがあり、骸には草壁家の通う道場の流派と思われる太刀筋が残っていた。「かなりの遣い手であろう」と哲斎はつぶやいた。

 代々町奉行を務める武士一家を描く時代小説。

(講談社 1760円)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇