(54)紋ちゃんを全身で抱きしめる

「そう、気のせいだよ。……ね、紋ちゃん」
深夜になっていた。ようやく我が家に辿り着いた朝美は全身を使って愛猫との戯れに熱中していたが、やはり気になるのはあのとき見かけた人物のことだった。
「でも、めっちゃ似てたんだよな」
世の中には似ている人が三人はいると言…
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