「司会のみのさんがとちっても容赦なくひっぱたいた」
「みのもんたが司会の演芸番組で大喜利をやることになった。『笑点』と同じじゃ能がねえから、俺が『ハリセン大魔王』というキャラクターに扮して、つまらない答えをしたメンバーの頭を大きな張り扇でひっぱたくことにしたわけよ。メンバーは、桂米助、三笑亭夢之助、立川左談次といった若手ばかり揃えた。俺は本気で張り倒すから、連中がマジに痛がる。特に左談次のリアクションは見事だったな」
昨年3月、食道がんで亡くなった左談次に、この大喜利の話を聞いたことがある。「あれはマジで痛かったです。でも、痛がれば痛がるほど客に受ける。それがうれしかったですね」と懐かしんでいた。
「司会のみのさんがとちっても容赦なくひっぱたいたからね。関東より関西の方が視聴率がよかったらしいや。上方漫才や吉本新喜劇には『ど突き』を売り物にする芸人がいるので、そういうのが好きなんだろうね。おかげで俺は関西でも顔を知られるようになって、大阪の演芸場に出るとよく受けたよ」
ハリセン大魔王は、赤鬼や閻魔大王のコスプレをするようになり、ますます馬風の人気が上がった。
(つづく)