著者のコラム一覧
児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

BTSが炎上も…お得意さま「中国」に寛大にならざるを得ない

公開日: 更新日:

■CM契約で10億円以上稼ぐ俳優も

 中国での韓流ブームがピークに達したのは、「星から来たあなた」が放送終了した2014年ごろ。ドラマは中国の動画サイトで25億回を超える再生回数を記録し、主演のキム・スヒョンとチョン・ジヒョンは中国でCMにも起用された。当時、キム・スヒョンはCM契約だけでも日本円で10億円以上稼ぎ、バラエティー番組の出演料は日本円で7800万円にも上ると中国メディアに報じられた。

 多くの韓流スターが中国での活動を開始し、ソウルは大勢の中国人観光客であふれ返った。ただし蜜月は長く続かない。2016年、在韓米軍にTHAAD(高高度防衛ミサイル)の配備が決まると中国政府の怒りを買い、「限韓令」が敷かれる。韓流は中国市場から締め出され、ソウルの繁華街からも中国人観光客の姿が消えた。韓国製品の不買運動も起きている。

 韓国も軽く反発してみせたが、一方で今年は習近平国家主席の訪韓と、限韓令の解除が期待されていた。難癖をつけられようと経済への影響は絶大だ。

 日本には何かと目くじらを立てる韓国も中国には寛大になるしかない。

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