“病気”のまま天才に才を認めさせたマヂカルラブリー野田
2017年にはついにM―1ファイナリストに。だが、上沼恵美子から生放送で酷評を受け、憧れの松本からも低評価。野田はもう漫才をできないと思うほど落胆したが、千鳥の2人に「変えるな、変えるな。そのままやれ」と励まされ、漫才を続けることができたという(同前)。
野田が尖っていたのは芸人になってから、ではない。小学校の頃から明るく人気者。6年生の時、彼が言い出しっぺとなり「欽ちゃんの仮装大賞」(日本テレビ)に応募した。だが、いざ始まると「最初は僕仕切りで決めてたんですけど、なんか教師たちが口出してきて『俺の笑いじゃねえ!』」(テレビ朝日「あいつ今何してる?」21年2月24日)と感じ、手を引いた。生粋で尖っているのだ。
だから、彼の“病気”が治らないのは当然。「奇人としての天才」が「奇人」のまま、その才能をM―1優勝で「天才」に認めさせたのだ。