NHK昔話法廷の新作は「桃太郎」天海×佐藤の丁々発止に注目
昔話法廷~「桃太郎」裁判~(NHK・Eテレ3月29日9時)
検察官役の女優・天海祐希(53)と弁護人役の俳優・佐藤浩市(60)が丁々発止の法廷劇を熱演――。ミステリーファンなら誰もが「一体どんな本格的リーガルドラマか?」と期待せずにはいられないだろう。
今回の法廷で裁かれる被告人は、なんと桃太郎だ!
同名の売れない芸人だったり、テレビCMにも出ている江戸時代の浪人だったりではなく、正真正銘、日本で一番有名な昔話「桃太郎」の主人公、桃太郎その人だ。
桃から生まれた桃太郎は、山に芝刈りに行くおじいさんと、川で洗濯をするおばあさんに大切に育てられた。そして、孝行者の屈強な若者に育った桃太郎は、村人を苦しめる鬼を退治するために鬼ヶ島に乗り込み、鬼どもを見事に成敗して金銀財宝を持ち帰った。そんな村人たちの救世主である桃太郎が、一体どんな罪を犯したというのか?
桃太郎の罪状について、検察官(天海祐希)は「桃太郎はイヌとサルとキジを連れて鬼ヶ島を襲撃。持っていた日本刀で鬼1人を斬り殺し、30人以上に重傷を負わせた。そして、鬼たちの財産を奪った」と説明。刑法第240条の強盗致死傷罪(いわゆる強盗殺人、強盗傷害)にあたると主張。これに対し、弁護人(佐藤浩市)は「鬼の悪事におびえ苦しむ人々を守るために、やむを得ず行った犯行である」として極刑回避を訴える。