論破するひろゆきに憧れる若者の危うさ、SNSをタレ流すメディアの思考停止
前から彼の存在は認識していたのだが、どちらかといえば「ニッチな存在」のイメージがあった。スパチャ(※「スーパーチャット」というユーチューブの投げ銭機能)を使って相談に乗ったり、世の中で起こっていることに対して豊富な知識をもとに解説したり、持論を述べたりする姿は、今のテレビでは見ることができない「キレ」と「尖り」を十二分に発揮していた。
ひろゆき氏のツイッターのフォロワー数は127万人を超え、ユーチューブチャンネル登録者数も120万人を保持するなど、絶大な人気を博している。ただ、ここ最近のひろゆき氏を「ご意見番」のようにメディアが持ち上げている図式には、正直リスクも大きいと感じる。
■論破よりも対話が必要
ひろゆき氏が人気がある大きな理由として考えられるのが「合理的かつ理論的な答えの提示」に対する強い憧れを抱く若者が多いためだろう。過去に出演した討論番組などでも度々相手を「論破」しており、その姿に行き過ぎた憧れを見出し、若者の中には<はい論破!><嘘つくのやめてもらえます? エビデンスないですよね?><それってあなたの感想ですよね?>と実際に、ひろゆき氏が過去に発言した言葉を用いて、相手を必要以上に論破したがる者も増えているという。