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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

劇団の研究生から…出会ったことで人生が激変した阿佐ヶ谷姉妹は奇跡の2人

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 そんなマツコに江里子は「こんなおばさんがはしゃいでたりとか、いわゆるトップレベルのお笑いの方に交じってスベったりしてるとか見ても、うちのお母さんとか親戚のおばちゃんがそこに出て笑われてるみたいな、恥ずかしいみたいに思う方も結構いらっしゃると思うんですよね」と答えたが、マツコは「テレビ的な人たちがはしゃいでるよりも、健全」だと否定。その上で、彼女たちの魅力は「親近感」のような言葉では言い表せないとし、「みんな心のなかで気づいてるのよ。ただのいいおばちゃんじゃないの。実はもう、テロリストみたいなことやってる」と語るのだ(同前)。

 実際「もしも新しく組むならどの女芸人と組みたいか」というアンケート(テレビ朝日「ロンドンハーツ」21年7月27日、8月3日)でも、江里子は「大喜利もネタもトークもできてロケも歌もうまい。芸人として完璧。(美穂と)3人でコントしたい」と回答した吉住女性芸人たちから絶大な支持を集めた。

 類いまれなおとぼけ大売りの美穂を万能な江里子がさりげなく支える。江里子の芸人としての鋭さは、美穂のおっとりとした雰囲気でいい感じに中和されて、のほほんとしたイメージは維持される。ドラマの劇中に「私も、私にとっての江里子や美穂に出会えてたら人生違ってたかもなって、2人を見てると思っちゃうもん」(NHK阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」21年11月15日)というセリフがあったが、まさに出会ったことで人生を変えた奇跡の2人なのだ。

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