「昇也は何をやっても器用にこなします。ただ、それで終わって欲しくない」

公開日: 更新日:

 米助は真打ち昇進を相撲に例えた。

「真打ちは幕内に入ったようなもの。師匠を見習って、末は横綱、大看板になりますように」と期待を込めた。

 口上が終わると、昇太の高座である。得意の「時そば」は従来の型ではなく、昇太ならではの爆笑ネタにアレンジしているので、客席をひっくり返した。

 そして、トリの昇也が演じたのは「大工調べ」。大工の棟梁が啖呵を切る場面は歯切れが良く、言い立てを終えた後、拍手が起こったほどだ。立派な真打ちの芸と、高く評価したい。

 連載の最後に、落語芸術協会会長としての昇太の弁で結びとする。

「僕は運がいいんですね。会長になってから、若手の人気者がたくさん出て、寄席に客を呼ぶようになった。『芸協さんは今、絶好調ですね』とよく言われます。これからも落語芸術協会の寄席興行を見にいらして下さい」

(聞き手・吉川潮)

【連載】春風亭昇太・春風亭昇也 師弟で大いに語る

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動