若き日のナイナイ岡村隆史と矢部浩之 授業初日に「売れる」と確信した根拠
ここまではやや腰が引けていたのですが「ダウンタウンみたいなんが来るかもしれへんで」。この一言で“面白そうやな、そんな子のスタートに関わりたいな”という気持ちが強くなり引き受けることに。
そして4月、迎えた最初の授業でしたが、200人(正確な数字は覚えていません)ほどの生徒を前に何をやっていいのかわからず、とりあえず自己紹介させることにしました。1コマは90分。名前だけを大声で叫ぶ者、一発ギャグをやる者、いろいろいましたが、時間もきたので「最後の1人」となったところで、たくさん挙がる手の中から「そしたら君!」と指名したのが矢部君でした。
■突然立ち上がった小柄な青年
さっと立ち上がり、今まさに話し始めようとする瞬間、離れた所から小さな男の子が立ち上がり「え~岡村隆史です!」と叫んだのです。間髪を入れずに「おまえちゃうやろ!」という矢部君の鋭いツッコミ。
怒鳴り合う2人に教室は「ケンカが始まる」と騒然となりましたが、2人を見ていて険悪な空気を感じなかったので「君らコンビか?」と聞くと同時に「そうです」と答えたので「な~んや……」と教室の張りつめた緊張感が一気に消え去りましたが、私は「岡村隆史です!」と立ち上がった小柄な青年を見ながら「ダウンタウンみたいなんが来るかもしれへんで」という担当者の言葉が蘇り、「うわ……この子や、ホンマに来た??」と衝撃を受けていました。