“森友”もネタに…長澤まさみ『エルピス』に込められた風刺の妙と地上波への挑戦
■「放送が5年前だったら…」と惜しむ声も
もっとも、企画が“塩漬け”にされたことで時代設定が18年ということになり、現代の世相とタイムラグが生まれてしまった。ネットでは《あの時は確かに、森友の件とか#MeTooとか話題だったから、一昔前のことに感じてしまう》《これを18年当時に見れていたら、もっと盛り上がったかもなあ》と惜しむ声もある。
企画からドラマ化までに6年かかり、旧統一教会の一件や、安倍元首相銃撃事件など話題がそちらに移ってしまった感は確かにあるが、メディア側にいる人間が忖度なしにメディアや国家権力の弱点へ切り込む姿勢に、称賛が集まっている。
「エルピス」とは、「パンドラの箱に残されたもの」。「希望」とも「厄災」とも訳される言葉だが、ラブコメや医療ものばかりのドラマ界において今作は「希望」でしかない。