ジャニーズ事務所がもくろむ性加害問題「最低最悪の落としどころ」…狙いは忖度と風化
「ご見解を厳粛に受け止め」「真摯に向き合い」「丁寧に対話を続けさせて頂きたい」──。
国連の人権理事会と「性加害問題当事者の会」の会見を受け、ジャニーズ事務所はそんなコメントを発表。そして公式サイトで、今月末ごろに「外部専門家による再発防止特別チーム」の提言が行われる見込みで、その後に記者会見を予定していると、これまでの発表を繰り返した。
理事会の人権作業部会は、約1分の動画で「知らなかった」とし、ジャニー喜多川氏の性加害すら認めない藤島ジュリー景子社長(57)などの対応が不十分と指摘。政府主導で、謝罪や金銭的な補償を確保する必要性があるとの声明を出した。これでジャニーズも追い込まれ、うやむやなままでは済まされないとの論調もあるが、どうなのか。
「まあ、想定内というか、いまの対応も、これからも、そう変わらないのでは」と、ジャニーズに近い芸能関係者はこう続ける。
「まず、ジャニーズはもともと創業者であるジャニー喜多川氏と姉のメリー喜多川氏のワンマン経営で、それを継いだのがメリーさんの一人娘のジュリーさん。彼女にとって、自分以外は使用人も同然です。幹部もスタッフもその関係のうえで仕事をしているから、だれも逆らわないし、なにか物申せば、どうぞ辞めてとなってもおかしくないと思っている。今年になって、代表取締役として登記簿に名を連ねたジャニー氏時代からの番頭S氏が責任をかぶる形で辞めることはあっても、ジュリーさんは、ないでしょう。全株式を保有し、版権をもち、個人商店のようなものなのだから、辞める辞めないの話じゃないと思います」