正月休みに見たい「ホラー映画」傑作8本 鑑賞するとストレスや痛みが和らぐかも?
ミア・ゴスがヒロインと殺人老婆の2役を
■Xエックス(2022年/米国)
続編が楽しみなホラーのひとつ。1979年、6人の若い男女がポルノ映画の撮影で、テキサス郊外の農場へ。その農場主の老夫婦が殺人鬼だ。
B級ホラー映画の醍醐味である若い女性のヌードやセックスをしっかり現代風に踏襲し、低予算ながらスタイリッシュな映像でテンポよく映す。タイ・ウェスト監督は深作欣二監督のファンを公言し、米映画界では注目の映像作家。思わせぶりなラストのワンカットまで目が離せないセンスの良さはマジで快感だ。
ヒロイン役のミア・ゴスが、殺人老婆役も巧みに演じ分けている。本作の前日譚「パール」は今月DVD発売。完結編「マキシーン(仮)」は来年公開予定だ。
■FALL/フォール(2022年/米国)
高所舞台の映画の中でも断トツにビビる。コレも続編が待ち遠しい。
フリークライミング中の事故で冒険好きな夫を亡くした妻は、友人にクライミングに誘われる。夫を弔い、遺灰をまくため、荒野に立つ高さ610メートルの老朽化したテレビ塔の頂上に立った2人。東京スカイツリーほどの高さを制覇した喜びも束の間、ハシゴが滑落し、スマホの電波も入らない錆びた鉄塔の上で孤立無援になってしまった。
実際に山頂にテレビ塔のセットを作り撮影された臨場感とCG技術が組み合わさり、見ていると手に汗がにじむほど怖い。あの高さで足場が狭い所に置き去りにされた恐怖に気が遠くなり、めまいを起こしそうになる。配信公開でのヒットを受け、3部作化が決定。次回作は来年撮影開始予定。高所恐怖症ならずともヤバい一本だ。
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ホラー映画を見ると、ゾクゾクしつつもスッキリする。ストレス発散にいかが?
(イラスト・文=クロキ・タダユキ)
■ホルモン分泌でストレスや痛みが和らぐ
スコットランドのクイーン・マーガレット大学の神経心理学者クリステン・ノウルズ博士によると、ホラー映画を鑑賞すると、脳内でエンドルフィンやドーパミンなどのホルモンがより分泌されるようになるため、ストレスや痛みが和らぐ可能性があるという。
2018年に米国で公開された「ヘレディタリー」の配給会社は、観客にスマートウオッチを配り、心拍数を記録。140~160に上昇する人が続出したことを突き止めた。この心拍数の上昇は、軽度から中等度の運動と同程度に相当するという。こうしたことから、ホラー映画を見ることは、体によい可能性があるそうだ。