元陸自1等陸佐に聞いた…アフガン映画「コヴェナント/約束の救出」のリアリティー

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 ──九死に一生を得て帰国した曹長は、米国が通訳に約束した「特別移民ビザ」の発給がなされないばかりか、通訳家族が身を潜めていると知り、民間人としてアフガンに戻ります。越智さんの経験と重なる部分がありますね。アフガン時代の現地協力者の日本受け入れに奔走されました。

 2012年までの9年間、道路や学校建設などのインフラ整備に携わり警察や軍などの配置を決める安全管理を担当しました。自衛隊で身につけたテロ対策の知識などを役立たせたいという思いでの参加でした。JICAなどを通じた日本の事業はタリバンに敵対するものではありませんが、アフガニスタン政府への支援を理由に攻撃対象になった。繰り返し現場を襲撃され後続車が爆発して乗っていた警備員5人全員が死亡したこともありました。21年8月にタリバンがカブールを制圧して間もなく、国際機関の協力者を捕らえるようお触れが出て、身の危険を感じたかつての協力者から助けを求められたのです。

 ──外務省に掛け合い、SOSから5カ月後には協力者と弟を呼び寄せたそうですね。

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