著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

西田敏行さん追悼生特番を見てしんみり…多くの共演者が旅立ってこの世にいない寂しさ

公開日: 更新日:

三蔵法師を演じた夏目雅子も

「西遊記」の三蔵法師を演じた夏目雅子(同27)も沙悟浄の岸部シロー(同71)も猪八戒の西田も亡くなり、残されたのは孫悟空の堺正章ひとりになった。「池中玄太80キロ」の長門裕之(同77)、坂口良子(同57)、三浦洋一(同46)、「釣りバカ」の三国連太郎(同90)はもういない。

 昔の映像に映る懐かしい俳優たちの姿に人の一生のはかなさを思い、しんみりしてしまった。自分に残された時間もそう長くはないのだということに改めて気づかされ……。追悼番組にはそんな効能もあるようだ。

 惜しむらくは後半「ドクターX」の伝説回と称し、大門と西田演じる蛭間の因縁の始まりを描いた第2シリーズの第2話(13年放送)を丸々流したこと。なんだかこれまでの追悼がその番宣のようにも見えて残念だ。

 最後に高嶋ちさ子のバイオリン演奏で福島県立郡山高校の合唱部が歌う「もしもピアノが弾けたなら」は生徒に罪はないが、なんだかなあ。なぜ高嶋ちさ子? テレ朝で番組をやっているから? とギモンになった。そこは西田の歌声で聴かせて欲しかった。

 久しくこうした追悼番組をやらなかったので、制作者も作り方がわからないのかも。

 テレビを見ている若い世代に向けた、自分の来し方行く末に思いを馳せるような追悼番組の正しい在り方とは何か。それを考える、いい機会になったと思う。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造