初舞台前夜に大酔っ払い…俳優・森田順平の酒エピソード
■初舞台前夜も飲んで「二日酔い」
二日酔いといえば、文学座に入団後の初舞台「金木犀はまだ咲かない」(77年)の公演。杉村春子さんの息子役を頂戴して、前日から会場の群馬県沼田市へ。新人は舞台の設営もしなくてはならなかったため、“前乗り”したんです。
その晩、旅館で宴会になり、初舞台を控えた高揚感でこれまたガンガンいっちゃった。たぶん1升なんてもんじゃなかったと思います。そのツケは翌朝きました。バケツを頭にかぶせられてバットで殴られてるように頭はガンガンするし、胃はムカムカ。薬を飲んだくらいじゃ治まらず、そのまま最悪の状態で舞台に上がりました。
とはいっても、二日酔いがキツくてどう演じたか記憶がない。あとで先輩にお伺いしたら「よく演じてた」って。それを聞いてホッとしたものの、次の千葉の公演ではリベンジを果たすべく前日はお酒を抜き、万全の体調で舞台に臨みました。
ところが、逆に緊張のあまり、セリフを忘れちゃった。「今日が初舞台じゃないの?」って冷やかされたのには参りました。