「昼顔」の名をもらい…娼婦を楽しむ美しい貴婦人の二面性
1967年 ルイス・ブニュエル監督
C・ドヌーブが24歳の全裸をシースルーで披露した快作。ブニュエル作品にしては分かりやすい。先日BD&DVDが発売された。
セブリーヌ(ドヌーブ)は医師の妻として上流階級に身を置く美女。不感症を理由に夫とはセックスレスだが、半裸にされて男にムチ打たれる自分を妄想している。
ある日、彼女は街の売春宿で良家の夫人が体を売っていると聞き、興味を抱く。数日後、売春宿の面接を受けて「昼顔」の源氏名をもらい、男たちに身を任せる。カネが目当てではない。背徳の快楽に酔いしれたいのだ。
セブリーヌは下卑た男どもに抱かれ、陶然たる表情で「最高に感じたわ」と呟く。だがチンピラの客に好意を抱いたことで運命が一変するのだった……。
人も羨むセレブ美女が夫とのセックスを拒絶しながら体を売るのは現代の日本でも起きている。「自分が商品になる感覚がたまらない」「お客から愛情の言葉を受けると涙が出るほどうれしい」「一日に何人もの男性と肌を合わせたい」などさまざまな理由でヘルスやソープでバイトしている。