「昼顔」の名をもらい…娼婦を楽しむ美しい貴婦人の二面性

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 こうした女性の代表格が古代ローマのメッサリーナだ。西暦39年に名門家のクラウディウスに嫁いだが、夫は精力ゼロ。メッサリーナは次々と愛人をつくって肉体を交え、夫が皇帝に就くとさらにエスカレート。夜ごと宮殿を抜け出しては売春宿で朝まで客を取り、快楽をむさぼった。

 本作のセブリーヌは不感症を克服するために刺激を求め、起き上がれないほどの快楽に浸ることができた。あまり知られていないが、世の中には不感症の自分を改造するためにAVデビューする女性がいる。40代後半のベテラン女優K・Aもその一人。プライベートでのセックス経験はただの2回しかないという。彼女のような女性はAV撮影で未知の快楽を味わいたがる。あるいは快楽に悶える演技をすることで普通の女になれたという満足感に浸ろうとする。

 女と快楽の因果関係は永遠のテーマ。美女の二面性はなかなか理解しがたい。だからこそ世の中は面白い。 

(森田健司)

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