風邪の季節…鼻水は無理に止めず「色」「状態」のチェックを
鼻水が透明でサラサラしている場合、まだ体がウイルスや細菌と闘っていない状態だと判断できる。体に侵入しようとしている“異物”を洗い流そうとしている段階といえる。花粉症などのアレルギーによって出る鼻水もこのタイプだ。
体が戦闘モードに突入している場合は、黄色や緑色のねっとりした鼻水が出る。鼻水に、ウイルスや細菌と闘った白血球の死骸が混ざっているためで、死骸の中に白血球中のタンパク分解酵素が残っていると、粘膜や皮膚のタンパクが溶けて鼻の周辺がヒリヒリになる。
「どちらの鼻水も、細菌やウイルスを体外に排出しようとしているので、薬などで鼻水を止めると治りが遅くなります。どうしても鼻水を止めなければならない状況でなければ、しっかり鼻をかんで、鼻水を出してしまった方がいい。また、鼻水をかまずにすすると、副鼻腔が細菌に感染して副鼻腔炎になったり、細菌が中耳に侵入してうみがたまり、耳痛を起こすケースもあります」(大場院長)
副鼻腔炎(蓄膿症)になると、上顎洞にうみがたまることで黄色い鼻水が出たり、血が混じった茶色っぽい鼻水が出たりする。もともとアレルギー性鼻炎がある人が、風邪をきっかけに発症するパターンも多いので注意したい。